不動産買取
不動産買取の流れ
不動産の買取とは、不動産会社がお客様の不動産を直接買い取る方法のことを指します。
このようなお考えの方は不動産の買取がおすすめです。
「すぐにお金が必要だ」
「面倒な手間をかけたくない」
「不動産の売却を知人に知られたくない」
「一般の方に内覧してほしくない」
事前準備から決済・引き渡しまでにかかる期間は数日から1ヶ月程度が一般的です。
「不動産を買取をしてもらいたいけど、具体的な流れが分からない」との疑問にお答えします。
不動産買取は、事前準備から確定申告まで全8段階
第1段階:必要書類の確認
不動産の早期の現金化のためには、契約をスムーズに。
事前に必要書類を確認しておき、手元に書類がない場合には再作成や再発行をしておきましょう。
一般的に不動産(「土地」「一戸建て」「マンション」)の買取に必要な書類は下記の通りです。
必要な書類 | 土地 | 一戸建て | マンション |
---|---|---|---|
① 登記済権利証、登記識別情報 | ○ | ○ | ○ |
② 固定資産税等納付通知書 | ○ | ○ | ○ |
③ 建築確認済証、検査済証 | ○ | ||
④ 土地測量図面、境界確認書 | ○ | ○ | |
⑤ マンションの管理規約 | ○ | ||
⑥ 本人確認証、印鑑証明書、住民票 | ○ | ○ | ○ |
各書類の詳細
① 登記済権利証、登記識別情報
不動産の所有権を証明するために必要な書類です。登記完了時に法務局から交付されます。2005年以降は、登記識別情報という形で交付されています。
上記証明書は再発行ができない書類です。もし、紛失した場合には、司法書士などに本人確認情報を作成してもらう必要があります(作成費用:3万円程度)
② 固定資産税等納付通知書
固定資産税、都市計画税を確認するために書類です。毎年4月に、市役所から送られてきます。手元にない場合には市区町村の役所にて、固定資産税等評価証明書もしくは固定資産税等公課証明書(税額が記載されたもの)を発行してもらいましょう(発行費用:数百円程度)
③ 建築確認済証、検査済証
建築基準法を満たして建てられた一戸建てであることを証明するために必要な書類です。一戸建てを建築した際に受け取ります。再発行はできません。紛失した場合には、市区町村の役所にて台帳記載事項証明書を発行してもらい、内容の確認をする必要があります(発行費用:数百円程度)
④ 土地測量図面、境界確認書
土地や一戸建ての買取の際に必要な書類です。敷地面積の広さや、隣接する土地や建物との境界線を証明します。土地を取得した際に受け取ります。紛失した場合には、測量士などに依頼して再度作成してもらう必要があります(測量費用:数十万円程度)
⑤ マンションの管理規約
マンション売却の際に必要となります。マンションの管理状況やコスト、マンション使用のルールを明確にしている書類です。マンション購入時に受け取ります。紛失した場合には、管理会社に問い合わせてみましょう。
⑥ 本人確認証、印鑑証明書、住民票
物件を引き渡す際に必要な書類です。本人確認証は免許証やマイナンバーカードがあれば大丈夫です。また、印鑑証明書と住民票は、市区町村の役所で発行してもらえます(発行費用:数百円)
その他、不動産購入時の売買契約書や耐震診断報告書などが必要になる場合があります。
契約をスムーズに進めるために、買取を依頼する不動産会社が決定したら、必要書類についての詳細を確認しておきましょう。
第2段階:不動産相場の確認
不動産売却価格は、仲介と比べると買取は6割から8割程度となります。
買取した不動産会社は、リフォームや販促活動をする必要があるからです。
その前提のもとに、あなたの不動産買取の価格予測を立てておきましょう。
実際に査定依頼をした際につけられた価格と比較しましょう。
第3段階:査定依頼
査定には簡易査定と訪問査定の2種類があります。
①簡易査定
簡易査定は、物件の築年数や広さ、場所などから簡易的に不動産価格を出す方法です。
長所:オンライン上ですぐに確認できる。
短所:実際の物件を見ているわけではないので、正確さに欠ける。
②訪問査定
実際に不動産業者が物件を確認して、価格を出す方法です。
長所:簡易査定より正確な価格が出ることがほとんどで、訪問査定額がそのまま買取価格になる場合が多い。
短所:実際に不動産業者を家に招き、色々な質問に答える必要がある。
まずは①簡易査定を多くの不動産業者に依頼し、それぞれの査定結果を吟味して、②訪問査定を依頼する不動産会社を数社絞り込みましょう。
第4段階:不動産会社決定
訪問査定をお願いした不動産会社の中から、実際に買取してもらうところを決定します。
不当に安い価格をつけるところは候補から排除し、納得できる買取価格を提示した不動産会社、価格交渉などの相談に真剣に乗ってくれる不動産会社を選びましょう。
また、高い買取価格を出してくれているというだけで不動産会社を選ぶことはおすすめできません。高すぎる買取金額を提示している不動産業者は、何か裏がある可能性があるからです。
第5段階:条件確認
買取をお願いする不動産会社が決まったら、契約条件の確認を行います。
スケジュール確認…物件の引き渡し日や入金日
手付金金額(売買価格の5~10%)
契約解除の場合の取り決め
必要書類の確認…第1段階の項目に記載
家財道具の処分について…処分を行うのは、売主と不動産会社のどちらなのか。不動産会社が処分する場合、費用は売主が負担するのか、売主負担の場合、請求される金額はいくらか
など、のちのトラブルにならないように、疑問があれば、ささいなことでもご相談ください。
第6段階:売買契約の締結
買取にかかる条件を確認した後には、不動産会社と売主の合意のもと、売買契約を締結します。
契約書や契約約款を読み上げて最終確認をし、契約書へ署名捺印を行います。
その際に、第5段階:条件確認で決められた金額の手付金を支払います。
契約を締結する前に、以下について必ず確認してください。
- 事前の条件確認時通りに契約書が作成されているか
- 自分に不利な条項が含まれていないか
- 不明瞭な箇所はないか
別紙、売買契約内容のチェックリストにより確認する
契約後、売主側から契約解除を申し出た場合には、手付金の2倍の金額を支払なければなりません。そのような事態をさけるためです。
第7段階:決済・引き渡し
契約を締結後、不動産会社が残金の決済をし、売主が物件を引き渡して買取の手続きが完
了します。
「決済・引き渡し」までに済ませておくこと
- 必要書類の準備…登記識別情報や本人確認証、印鑑証明書など
- 引越し…一戸建てやマンションの買取の場合
- 公共料金の支払い…公共料金(電気・ガス・水道料金等)の清算
「決済・引き渡し」の当日の流れ
- 司法書士による売主提出書類の確認
- 必要書類への署名捺印
- 売買代金の残額が不動産会社への支払い
- 司法書士への報酬がある場合はここで支払い
- 鍵や関係書類を不動産会社に引渡し
第8段階:確定申告
不動産の売却に伴って利益が出た場合には、翌年の2月中旬~3月中旬の間に確定申告を行う必要があります